SE(しがないエンジニア)のブログ

IT技術ネタ(クラウド・セキュリティ周り)が中心です!他雑記(お馬さん 他いろいろ)もあり。

Windows 10 November 2019 Update(1909、19H2)がリリースされました ※随時追記中(最終更新日:2019-11-19)

いつの間に半期に一度のアップデートに

ついこの前、1903の記事を書いていたような気がするのですが、もうあれから半年近く経ってしまったようで・・・・時が経つのは早いものです。

www.btsn.xyzちなみにですが、今回の1909の主なアップデート対象は下記が参考になります。

www.itmedia.co.jp

ITmedia の記事の通り、機能・仕様面の大幅な変更はなく利便性を上げるための改善が中心となります。そういう意味ではすぐに飛びつく内容ではないのかな、とも思います。ちなみにですが、これと同時に1803(April 2018 Update)のサポートは終了となります。

対応手順

11/14(木)現在では公式ページを確認する限り、MediaCreationTool からのみがアップデート可能な状態のようです。(上部は May 2019 Update のまま)

Windows 10 のダウンロード

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[ツールを今すぐダウンロード]をクリック。

f:id:btsn:20191114104648p:plain

ダウンロード後に「MediaCreationTool1909.exe」を実行。

f:id:btsn:20191114104714p:plain

暫く待って上記画面で[このPCを~~]を選択し[次へ]を押下します。

f:id:btsn:20191114104808p:plain

ダウンロードを暫く待ちます。

f:id:btsn:20191114104836p:plain

ライセンス条項画面で[同意する]を押下します。

f:id:btsn:20191114104912p:plain

更新プログラムのダウンロードを待ちます。

f:id:btsn:20191114105001p:plain

この画面まで辿り着いたら[インストール]を押下します。PC数台をアップデートした感覚ではスペックにもよりますが1~1.5時間もあれば完了するかと思います。

f:id:btsn:20191114114649p:plain

アップデート後のバージョン情報画面です。

インストール前・インストール後の気づき等

・1909へのアップデートはウイルスバスター(Corpクライアント)が導入されている状態でもインストールまで辿り着けました

~~~~~ 記事を更新したつもりが飛んでいました(追記) ~~~~~

・タスクバーの時計からカレンダーを表示するとスケジュールが直接入力できるようになったようです

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・1903の時と同じく VirtualBox を利用している環境だとVMの立ち上げ時に BSoD になります。Hyper-V との競合のようなので「bcdedit」コマンドでオフにします。(再掲)

bcdedit /set hypervisorlaunchtype off

*コマンド実行後は再起動が必要です!

・物凄い微妙な差?なのですが、エクスプローラ等を開いた際のアドレスバーの縦幅が変わった気がしました。個人的には見やすいです。

f:id:btsn:20191119085607p:plain

 

その他、随時追記していきます。

追記(Appendix)

2019/12/19

1909 に関して WSUS の「製品と分類」に出ないなぁ、と思っていたのですが下記の記事の通り、「Windows 10, version 1903 and later」に含まれるとのことです。(累積更新プログラムが共通なため)

www.atmarkit.co.jp

2020/06/01

当記事の追記としてはふさわしくないのですが 2004 系記事を上げていなかったのでこちらに。ついつい忘れるのですが 2004 アプデ後に VirtualBox 立ち上げで BSoDHyper-V 自体は無効化しているのでいつものコマンドを実行しておきましょう。(当記事の文中にあるのでコマンドの再掲は割愛致します)

「多様性のある職場での効果的なコミュニケーションの取り方とパフォーマンス(成果)の上げ方」に参加しました

このイベントに参加したキッカケは?

自社内に現在1名、外国籍(スリランカ)の同僚がおり、また、自分自身は直接関連することはないのですがオフショア開発が盛ん・親会社がグローバル企業など「多様性」に触れる機会が多くなった為、学びで参加しました。

taco.connpass.com

ちなみに、メインのスピーカーは企業コンサルタントのロッシェル・カップさんとマイクロソフトでご活躍されている千代田まどか(ちょまど)さんでした。後述もしますが共著の本はこちら!(購入しました)

honto.jp

コミュニティ(TACO)について

TACO と聞いて「蛸」を想像してしまうのですが実際は「Tokyo Agile COmmunity」の略です。(とはいえ、コミュニティのキャラクターは蛸っぽい。笑)

そこではじまりとして「アジャイル」とはなにかという話から。昨今のソフトウェア開発ではこの手法が取り入れられ始めており、実践しているかは別として言葉としては業界に浸透してきた感があります。下記の Pivotal 社の内容が参考になります。

pivotal.io

ただ、多様性といっても外国籍の方とのやり取りだけが多様性ではなく同じ国籍でも多角的な視点でみると「アイデア」・「価値観」・「働き方」等々、多様性の要素は様々です。

アジャイルの概念においてこの多様性を相互理解し合うことが重要であり、より早いサイクルのイテレーションをうむ土台を作成します。ここからは本題に入ることになります。

(注)アジャイルに関して説明を入れて下さった方は Gregory Fontaine さんという Agile Coach の方でした。日本に来日して3年なのにワイより日本語上手い。。

Grégory Fontaine (@fontgregory) | Twitter

本題に入る前に「多様性」がもたらす効果を何件か

ここ数年でこの「多様性」という言葉をよく聞くようになり、実際に企業にどんな効果をもたらしているのか、という具体例が挙げられました。その一部を。

 

マッキンゼーが発表したもので2015年のものです

【国際】マッキンゼー・アンド・カンパニー、ダイバーシティの重要性について言及 | Sustainable Japan

・カタリストの報告より(PDFファイルです)

https://www.ilo.org/wcmsp5/groups/public/---asia/---ro-bangkok/---ilo-tokyo/documents/genericdocument/wcms_547448.pdf

ロッシェルさん・ちょまどさん共著の漫画より具体例を何件か

今年の3月に発刊された著書『マンガでわかる外国人との働き方』から何件か具体例を挙げつつ話は進みました。

 

・誤解される曖昧な表現

納期限の3ヶ月を1ヶ月に縮めてくれとクライアントに言われた際に「I'll do my best.」と回答してしまった。断ったつもりが肯定的に捉えられてしまった例。「ノー」というメッセージは明確に伝えないといけない。

・あくまで他人の面子は守りましょう

石頭(いしず)(会場爆笑)という日本人の部長が今すぐ必要なファイルが移動されたのに怒り、ベトナムから来ていた開発部のメンバを皆のいる前で怒った件。これは国の違い、文化の違いによりストレートさに敏感な文化があるといった振り返り。このシーン、日本企業あるあるですね。特に体育会系企業において・・・・。

・「英語が苦手」は恥ずかしくない!

ある二人が英語で楽しそうに会話している中で目が会ってそのうちの一人が話しかけているけどなにを言っているか分からない。「Nice」と相槌をうつも話の腰の骨は折れないし・・・・と分からぬまま進めていたら実は重要な内容が会話の中に含まれていたというオチ。ビジネスする人間としても当たり前な話でもあるのですが「分かっていないのに、分かっているふりをするのはだめ」ということです。

 

その他、挙げられた例でマイクロソフトでは会議で発言しないと次の会議に呼ばれない、という話は比較的有名です。これは「時間を返すね」というサインで返された時間を別の生産的な行動に取り組むという流れになります。この辺も日本的な企業とは異なるところです。

logmi.jp

質問タイム(Twitter #TACONov2019 より発言をピックアップしました)

・「締め切り」に関する意識の違いをどう埋めるか

➡間に合わせる為に残業、これは違う。「なんでもかんでも残業」は良くない。残業を発生させないためにリソースの見直しを行う他、考えられることは多くある。(ただし、単純なリソース追加では上手くいかないことも。)

➡更に残業に関して残業はアジャイル的ではない

➡なぜ、この日まで必要か、数字でインパクトを説明する。これは真似をしたい。

・「多様性」の形成のしかた

➡グロースマインドセットとして「他社を受け入れる」・「違うと思ったときは一緒に考えよう」

➡チームスピリットをつくる、そのためにゲームを駆使する。

➡諦めずに小さな一歩を踏み出す。小さなステップでも歩み続ける。

➡価値判断はやめてフィードバックをすることが重要。フィードバックが少ないと退職のきっかけになりうる。

➡日本人は言わなくてもわかるでしょ文化(阿吽の呼吸)が強い。どんなささいなことでも褒めるのは重要。

記念撮影後に共著本の即売会!

記念撮影を撮り終えた後に冒頭の共著本の即売会が開始されました!本日の内容がとても興味深く勉強になったこともあり購入させて頂きました。(+サインも頂きました、有難う御座います!)

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ロッシェルさんもちょまどさんも一人一人の方と丁寧にお話されていて、ただただ感心してしまいました。(ちょまどさんにかけてたメガネ(≒ブルーライトカット)の話に触れて頂き、普段はちょまどさんもブルーライトカットを利用されているようで意外な共通点でした。笑)

また、本日のイベントのハッシュタグで一番ツイートした方に本をプレゼントするという企画があり、マイクロソフトのかずきさんが集計して下さいました。お疲れ様でした!

 この辺でさりげなく Microsoft Flow を利用してシステムをサクッと作り上げてしまうところにこれまた感心してしまいました。

また、日が合えば TACO のコミュニティのイベントに参加させて頂きたいなと思います。

プリザンターを利用して LDAP 情報と連携する

プリザンターって何?から。

まだまだ、馴染みの薄いプロダクトだとは思うのですが国産オープンソース(!)の Web データベースになります。ちなみに、当ブログでも以前、セミナーに参加した記事を1本あげていたりします。

Pleasanter(プリザンター)のセミナーに参加しました on July 25 - SE(しがないエンジニア)のブログ

競合製品としてはお高いところでいうと「Salesforce」になるのですが中小企業でそれなりのユーザで利用するには手が届かず。またはお手頃なところでいうと「kintone」になるのですがこれも総額で考えると決して安くはない。かつ、カスタマイズも痒い所に手が届く、までは行かない感じで。(自分が知らないだけかも。。)

そんなこんなで今年5月の見本市で見つけたのがこの「Pleasanter(プリザンター)」でした。前述の通りOSSなのでベースは無料、ノーサポートでも構わないなら基本は完全無料!という恐るべきプロダクトです。しかも、OSSということもあり、C#で開発されたソースが github に上がっているから驚き。

GitHub - Implem/Implem.Pleasanter: Pleasanter | Business application platform

(注)C#はコア部分なので改造してしまうとサポートが受けられません

プリザンターのいいところ

・基本的なテーブル構成(単純な表)を作成するだけであればノーコードで対応可能

➡kintone もそれをウリとしていますが私感ではプリザンターの方がとっつきやすかったです

・(Excelと比較したらですが)読込がとにかく早い!

➡全てが Excel のシステムで集計しているとファイルの Open・Close のオーバヘッドが凄い・・・・。(今時なら PowerApps とか別のものを使うのでしょうが。。)

APIが豊富で他システムとの連携が可能

➡自社の場合は勤怠管理の為に Pittouch Pro 2 というタイムカードの機械と連携させてます(Pittouch でスキャン→PHP実行→Pleasanter のAPI実行)

・多少のカスタマイズ(力技も可能?)であれば jQuery を利用した「スクリプト」と CSS を利用した「スタイル」で変更可能

JavaScript が分かるユーザであれば単純な表にとどまらないカスタマイズが可能です

プリザンターのうーんなところ

・ポータルトップページ機能やバッジ機能など利用するユーザを基軸にしたページ構成にしてほしい(強く望みます。笑)

➡かなり利便性が高まると思います

・まだまだ発展途上というところもあり、細かいところで痒い部分に手が届かない。

Github に上がっているドキュメントだけでは把握できない仕様もあります

本題の LDAP 情報の同期

社内に Active Directory を構築している場合は LDAP 情報と連携可能です。設定につまずくところがあると思うのでサンプルとして情報共有します。なお、パラメータ設定値の仕様は下記URLに記載されております。

パラメータ設定:Authentication.json · Implem/Implem.Pleasanter Wiki · GitHub

{
    "Provider": "LDAP+Local",
    "ServiceId": null,
    "ExtensionUrl": null,
    "RejectUnregisteredUser": false,
    "LdapParameters": [
        {
            "LdapSearchRoot": "LDAP://(servername + domainname)/dc=(domain),dc=(domain)",
            "LdapSearchProperty": "sAMAccountName",
            "NetBiosDomainName": "(netbios domain name)",
            "LdapTenantId": 1,
            "LdapDeptCode": "departmentNumber",
            "LdapDeptCodePattern": null,
            "LdapDeptName": "department",
            "LdapDeptNamePattern": null,
            "LdapUserCode": "employeeNumber",
            "LdapUserCodePattern": null,
            "LdapFirstName": "givenName",
            "LdapFirstNamePattern": null,
            "LdapLastName": "sn",
            "LdapLastNamePattern": null,
            "LdapMailAddress": "mail",
            "LdapMailAddressPattern": null,
            "LdapSyncPatterns": [
                "(&(ObjectCategory=User)(ObjectClass=Person))"
            ],
            "LdapExcludeAccountDisabled": true,
            "AutoDisable": true,
            "AutoEnable": true,
            "LdapSyncUser": "(ex) Administrator)",
            "LdapSyncPassword": "(administrator password)"
        }
    ]
}

書き換える部分はそこまで多くないと思います。例で「test.local」(+サーバ名は「server」とする)のようなドメインの場合。

 

Provider … 「LDAP+Local」とすることによりLDAP認証で失敗した場合にローカルユーザでの認証になります

LdapSearchRoot … LDAP://SERVER.test.local/dc=test,dc=local となります

NetBiosDomainName … TEST となります

LdapSyncUser … 基本は Domain Admins の権限を持つメンバー?

LdapSyncPassword … 「LdapSyncUser」で設定したユーザのパスワード

 

その他は環境によりけりなので最低限、というレベルではありますがお役に立てましたら。あとは、設定後に IIS を再起動して下記のような環境に合わせたURLにアクセスすれば問題ありません。

http://ServerName/pleasanter/users/syncbyldap

PowerApps を Community Plan からはじめよう

PowerApps とは?

下記のマイクロソフトのページで詳しい説明がありますが、ざっくりとした説明では「プログラミングの知識を必要とせず、視覚的な設計画面や分かりやすい関数群でクロスプラットフォームの業務アプリを作成できるサービス」といったところでしょうか。

docs.microsoft.com

Twitter のTLで Excel の開発者40人に対し PowerApps の開発者は1500人というTLを拝見しました、ナデラ氏が Power Platform に力を入れているというのも頷けます。

 以前のブログ記事(第22回 Jazug)でも記載した通り、今後2024年にはローコードによるアプリケーション開発が65%にのぼるというデータからも今後伸びる一途であろうというのが分かります。

www.sbbit.jp

そんな PowerApps をまずは試用してみたい

という興味が湧いていることもあり、Community Plan のことを見かけました。

https://powerapps.microsoft.com/ja-jp/communityplan/

1名のユーザー使用やアプリを共有できないという制限はありますが、その他の機能は基本制限なく利用できるようで PowerApps の世界を経験するには非常に有難いプランとなっております。

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リンク先の画面上部より[無料で今すぐ開始]を押下。

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Gmail では弾かれたので勤務先のメールを入力してみると・・・・。

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となったのでここは素直に[サインイン]を押下。次の画面でサインインを行うと。

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チェックボックスに関しては任意のようです。その上で[開始]を押下。

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国の選択は初期値では「United States」が選択されていたので「Japan」に変更、チェックボックスは任意で後[同意する]を押下。

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あっという間に PowerApps のホームが表示されました!

今回は Microsoft アカウントを持っている前提でしたのでそうでない場合はもう少々時間がかかる可能性がありますが、1時間もかからないと思います。

まずは色々といじって、何ができるのかを見てみようかと。

追記(Appendix)

2019/12/12

Power Platform 界隈の有名な @R_t_A_n_M さんと @ma_0336 さんが共著の『できる Power Apps(特別版)』がなんと無料で配布とのこと!早速ダウンロードさせて頂きました。(情報入力は必要です)

 年末年始に早速勉強しようと思いまする。著者のお二方に感謝です。m(_ _)m

Microsoft Ignite 2019 振り返り

Microsoft Ignite とは?

アメリカのオーランドで 11/4~11/8 に行われたその名の通りマイクロソフト社が主催の開発者およびITプロフェッショナル向けの年次会議です。

www.microsoft.com

また、当イベントをベースとし最も人気の高いコンテンツを選りすぐったツアーが全世界の30都市で Microsoft Ignite The Tour として開催されます。

Microsoft Ignite The Tour 2019-2020

私は 12/5・12/6 に開催される Tokyo の登録を行いました。Twitter 上で見つけた参加特典?のお話なのですがこんなのがあるそう、必見ですね!

ちなみに、マイクロソフト社の社員の方や Microsoft MVP の方が多数 Twitter でつぶやいて下さっているのと良くまとまったブログもありますので私個人は挙げられた注目のサービスとまとまったブログのご紹介をするにとどめます。

jazug.connpass.com

今月の Jazug は2本目のセッションが現地へ行かれた方のセッションなので非常に楽しみにしています。(+ 1本目のAKS のセッションも非常に興味アリ)

注目の数々!

Azure Arc

下記のお馴染みサイオスさんの記事が良くまとまっています。本日の記事で挙げるものは基本的にサイオスさんのものと被ってます。笑

tech-lab.sios.jp

ざっくり説明としてはマルチクラウド環境を統合管理(パッチ適用・自動アップデート)できるサービスです。まだ、プレビュー版でこれから随時機能拡張されていくのかと思われますが、先日発生した AWS の障害も踏まえて、今後マルチクラウドへの需要が高まっていくところを上手く見据えたサービスといえそうです。

Azure Synapse

このタイトルだけだと何のサービスかイマイチよく分からなかったのですが、SQL Data Warehouse を拡張したサービスのようです。

[速報]マイクロソフト、「Azure Synapse」発表。BigQuery対抗の大規模並列データ処理サービス。Ignite 2019 - Publickey

テラバイト・ペタバイト級のデータを扱う場合は今まで Google GCP の Big Query が最有力候補でしたがそれに対抗するサービスとして今回発表されました。今回のデモでは攻めたデモで Big Query で11分かかったものを Azure Synapse がたった9秒で検索してしまうという結果でした・・・・恐ろしい。クラウド専用としてアーキテクチャが構築されており、スケールアウトへの対応も万全なようです。(≒コスパも高い)

Power Virtual Agent

チャットボットがコーディングレスで作成できてしまうサービスなようです。今後、世の流れとしてはエンジニアでない職種の方も簡単に機能を構築できるような方向に変わっていきそうです。そんな中で発表された当機能。Azure Bot Service との切り分けは後ほど調べようと思いますが、コーディングレスという点から考えるとかなり簡易的なチャットボットが作成できる、という位置づけでしょうか。

qiita.com

Qiita の当記事は Ignite で当機能が発表されて割と間もないうちに書き上げられてました。とてもステキです!

Power Automate

前述のサイオスさんのブログでも「一番衝撃的」と書かれていましたが、私個人もこの発表が一番個人的でした。まさか、マイクロソフトが RPA に参入してくるとは、という印象で。WinActor や UiPath が有名どころですが Office 製品と親和性の高い(というか知り尽くしている。。)マイクロソフトの RPA となれば完全なる目玉の製品(機能)になるかと思います。

forest.watch.impress.co.jp

機能としては既存で存在する Microsoft Flow(さまざまなサービスを GUI で組み合わせてタスク自動化する) にユーザーインターフェース操作を自動化する(RPA)技術である「UI Flows」を追加したものです。Web ブラウザの操作記録に関しては「Selenium IDE」を利用するそう。

Power AutomateのUIフローを試してみました。 | 初心者備忘録

早速、機能を試されている方もいらっしゃるようです。

Visual Studio Online

もはや、Visual Studio もローカルではなくクラウド上で起動する時代になってしまったのか・・・・という感じですね。こちらも Power Automate に引き続き、衝撃的発表の内容のひとつです。

Visual Studio Online | サービス詳細 | Microsoft Azure

クラウド全般にいえることですが「利用したいときに利用したい分のリソースだけを利用する」という流れにあったサービスで Visual Studio Online もこれまた然りです。また、iPad のようなタブレットでも当サービスが利用できることを考えると「開発環境はもはや PC デバイスだけではない」という構図にもなります。そんな意味で衝撃的な発表内容でした。

Project Silica

サービス、という観点ではないのかもしれませんが個人的にそそられた発表で Project Silica という研究プロジェクトというものがありました。煮ても焼いても喪失しない石英ガラスデータ記録技術ということで利用目的としては「コールドデータ」(≒長期間のデータ保存)になりそうです。歴史を習っていて昔の書が発見されるのも凄いことなのですが、今後500年や1000年後にはこの石英ガラスが発見されて「昔の人はこんなことしてたのか」というのをデジタルデータのアーカイブで閲覧される、というのもまた凄いことですね。笑

pc.watch.impress.co.jp

何となくのまとめ

Big Query との比較が入った Azure Synapse や まさかの RPA 分野への参画となった Power Automate 等、満を持してのサービス発表が多かったような気がします。Azure は AWS よりは後発なのですが結果として AWS も 代表的なサービスである EC2 で マイクロソフトWindows を利用しているわけで結果後追いでも巻き返せる算段はあるのかもしれません。RPA 分野も親和性の高い Office 製品を武器にすれば勢いは留まることを知らないことになりそうです。(持ち上げ過ぎ?)

blog.markerise.com

とはいえ、Azure Arc のようなマルチクラウド環境を下支えするようなサービスも発表されたりと違った側面を見せ、今回の Ignite はとてもよいプロモーション活動になった気がします。

個人の課題として、来年は勿論本国で開催されるイベントへの参加は難しいわけですが、発表された内容をいち早く試してみるというレベルまでは持って行きたいところです。

その他のオススメのリンク

下記は最終日までを含め、要点要点をピックアップしてくださっており Ignite で何が発表されたんだろう?を知るにはとてもオススメです!

blog.azure.moe

DAY1 の Keynote の日本語同時通訳版、Youtube となります。

https://www.youtube.com/watch?v=wWiG4JtrUN4

クラウドのデザインパターン

Kubernetes ネタは一休みして

先日のブログ記事として KubernetesAKS) を学ぶ旅として その11 までアップしましたが、コンテナオーケストレーションネタは少しお休みしてその他 Azure ネタに戻ろうと思います。

クラウドデザインパターンとは?

私の場合、普段の実務でクラウドを扱うものが殆どない(あっても SaaS くらい)のでクラウド上でどのように設計すれば良いのかの導きがありません。ただ、今時は(Azure に限らず)各パブリッククラウドでやさしめのドキュメントを公開してくれています。Azure の場合は下記の通り。

docs.microsoft.com

AWS の場合は図説もあり非常に分かりやすいです。各実装に関しても表面部分ではありますが言及しており、当ドキュメントを拝読するだけでも簡易的な部分まではシステムが組めそうなくらいです。

AWS-CloudDesignPattern

ちなみに、GCP の場合は同じような検索キーワードでかけてもドキュメントらしいものは見当たりませんでした。この辺は Azure や AWS の方が充実していそうな。

クラウド設計パターンを拝読しての今後

どんなシステムを組んでいきたいかにもよりますが、基礎として知っておきたいものは下記の通りで。

https://portal.azure.com/#allservices より

コンピューティング

f:id:btsn:20191104172408p:plain ・・・ 過去記事でも挙げておりますがこれは押さえておきたい

www.btsn.xyz

f:id:btsn:20191104172736p:plain ・・・ これまた押さえておきたい基礎のキ

ネットワーキング

f:id:btsn:20191104173306p:plain ・・・ DNS機能により宛先サーバーの振り分けを行う

f:id:btsn:20191104173500p:plain ・・・ セキュリティで保護されたスケーラブルなエントリポイント

f:id:btsn:20191104173706p:plain ・・・ キャッシュできない動的コンテンツの動的サイトを高速化

WEB

f:id:btsn:20191104174027p:plain

 ・・・ 現状はプレビュー、マイクロソフトさんも力を入れている分野なので。

コンテナー

f:id:btsn:20191104174228p:plain ・・・ 折角学んだので継続して習得

データベース

f:id:btsn:20191104174437p:plain ・・・ これも以前、記事に挙げたものの深く知りたい。

www.btsn.xyz

分析

f:id:btsn:20191104174736p:plain ・・・ AI・機械学習関連ということで時代の流れに合わせて

AI + MACHINE LEARNING

f:id:btsn:20191104174934p:plain ・・・ 「Azure Databricks」と同じく

ID

f:id:btsn:20191104175235p:plain ・・・ Azure の ID 基盤として確実に押さえておきたいもの

DEVOPS

f:id:btsn:20191104175426p:plain

 ・・・ 「DevOps」は時代の流れに合わせて押さえておきたいキーワードなので

 

と、ザッと挙げてみたものの、これに限らず(各機能の)記事はアップしていく可能性があります。6月末頃にサブスクリプションを取得しまだ4ヶ月少々なので覚えることにキリはないですが地道に習得していきます!

【雑記】『プロフェッショナル 仕事の流儀』IT系まとめ

感化されやすい私にピッタリの番組(笑)

2006年1月から NHK で放送が開始され、既に13年以上続いている『プロフェッショナル 仕事の流儀』、この手の番組に感化されやすい私は気に入った回を見つけると何度も何度も繰り返しで見てしまいます。笑

www4.nhk.or.jp

そんな当番組ですが、ふと思い、IT系の人ってどれだけ出てきたんだろう?と考え、私目線ではありますが、まとめてみました。(漏れあったらスミマセン)

ちなみに、過去の動画は何年前までかは分からないものの、NHKオンデマンドの配信で閲覧することが可能です!

NHKオンデマンド - プロフェッショナル 仕事の流儀 - NHK

では早速

2006年

なし

2007年

石井裕氏(2007/02/08 放送)

コンピュータインターフェースの研究の最前線に立ち、MIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボ教授に就任されている方です。プロフェッショナルのオンデマンドはないですが、下記の記事は今年10月の記事でホットです。

next.rikunabi.com

渡辺誠一郎氏(2007/03/01 放送)

あのシリコンバレーベンチャー企業を構え、最高技術責任者として指揮を取っていた方です。画像技術開発分野がメイン分野です。現在は日本に法人を設立して同社の CEO となっているようです。

About us - LivingImage

南場智子氏(2007/03/08 放送)

インターネットの黎明期に産声をあげた DeNA を率いた方です。一時、CEO を退任しましたが2017年3月に CEO として再度指揮を執ることになりました。「永久ベンチャー」と掲げる程、様々な新規事業を産み出した同社。これも、南場氏の DNA があってこそなんでしょうか。

DeNAが創業からの20年で立ち上げた事業と撤退した事業まとめ : 東京都立 戯言学園

2008年

中村勇吾氏(2008/04/01 放送)

ウェブデザイナー、インターフェースデザイナー、映像ディレクター、多摩美術大学教授など様々な肩書きを持つ方です。クライアントワークをご覧頂くと分かるのですが、有名どころを数多く手がけています。個人的には『デザインあ』の映像監修に興味を持ちました。笑

中村勇吾 - Wikipedia

2009年

なし

2010年

なし

2011年

なし

2012年

及川卓也氏(2012/01/23 放送)

Microsoft で日本語版・韓国語版 Windows の開発統括を務め、Google で各種サービスのプロダクトマネージャーを担当していた方です。日本のエンジニア界隈でも超がつく有名な方です。ちなみに、最近『ソフトウェア・ファースト』という本を出版され、私も絶賛読んでいる最中です。

www.nikkeibp.co.jp

機会があれば及川さんの講演を拝聴しにいきたいなぁと思います。

2013年

なし

2014年

真鍋大度氏(2014/05/12 放送)

ITの分野になるのかは分からないのですが、プログラミングが取り上げられた会だったので入れさせて頂きました。世界で活躍するメディアアーティストです。当時、この回はプチ衝撃を受け、何度も繰り返しで見ました。「クリエイティブ」・「ものづくり」のキーワードがしっくり来る回です。オススメです。

www.cinra.net

2015年

名和利男氏(2015/09/14 放送)

今から4年以上前ですが、私自身が当番組で一番感化され100回以上は見た(気がする)お気に入りの回です。セキュリティ分野に関してはそれまでそこまで興味が無かったものの、この回を境に興味を持ち始めるようになりました。とにかく「カッコイイ」です。下記は割と最近の記事で DDoS 攻撃が今ホットで危険、という内容です。

www.sbbit.jp

2016年

猪子寿之氏(2016/07/11 放送)

元エンジニアで今はチームラボ株式会社を率いるデジタルクリエイターの同氏。会社名にもあるように「革命は、チームで起こす」というのがモットーだそうです。メディアでも同社の映像技術は取り上げられており、話題が尽きません。

www.jiji.com

川上量生氏(2016/08/22 放送)

ドワンゴニワンゴ・ニコ動といえばこの川上氏でしょうか。今でこそニコ動の勢いは昔ほどの勢いはないものの一時期の過熱ぶりは凄かったと思います。

type.jp

2017年

名和利男氏(2017/06/19 再放送)

約2年前の放送のアンコールです。

2018年

なし

2019年

なし

 

と、2016年8月の川上氏を最後にここ3年くらい、IT系のアツい回がないのが残念なところです。また、回が追加されるようでしたらこちらの記事で取り上げるかもしれません。

それ以外でのお気に入りの回

2014/09/01 ナニワの軍師、再起のテーマパーク マーケター・森岡

マーケター、というよりはデータサイエンティストに近い同氏。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを題材に「どうお客様の心をつかむか」という内容で構成されていました。オススメです。

森岡毅(2014年9月1日放送)| これまでの放送 | NHK プロフェッショナル 仕事の流儀

diamond.jp

追記(Appendix)

2019/11/04

当記事をアップした後に Google からの検索流入が急に上昇しました。どうやら、数時間後?には既に記事が拾われていたようで「プロフェッショナル 仕事の流儀 it」で検索すると1ページ目に出ました!さすが Google さん、仕事が早いですぜ。。

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どんなキーワードで引っかかるか分からないものですね・・・・。

Kubernetes(AKS)をやさしく学ぶ旅 その11

更にディープな Kubernetes を学ぶ旅へ(つづき)

その11 はざっくりとしたまとめになってしまいますが、残りの学んだ方がよい部分をピックアップ形式でお届けする形にします。ちなみに、長かった旅も今回でひとまず Closed とし、今後は知識を付加していく記事としてこの手の話題を上げていくようにします。

保守性

Kubernetes クラスターを運用する上で「バージョンアップ」がついて回ります。

Kubernetes コンポーネントのバージョンアップ

Kubernetes を動かすサーバーのバージョンアップ

機能の拡張は要/不要の判断が入るのですが、セキュリティの脆弱性他クリティカルな事項は基本「要」のみになるかと思います。ちなみに、Kubernetes でのバージョンの見方は下記の通りです。

(例)1.11.1 左:メジャー 真ん中:マイナー 右:パッチ

当記事を記載している 2019/10/31(木) 時点では 1.16.2 が最新です。

github.com

Pod が動作する Node を再起動する際に可能な限り影響する範囲をコントロールしたいです。Kubernetes には下記リンク先のような様々なしくみが提供されています。

cstoku.dev

また、Node の再起動を必要とする場合に再起動のコントロールをするしくみも提供さています。Kubernetes 自体がオープンソースですが、当しくみの Kured もオープンソースとして公開されています。マイクロソフトのドキュメントに Kured 関連記事が上がっていたので貼っておきます。

docs.microsoft.com

ちなみに、コンポーネントのアップグレードに関しても前述の Drain や Uncordon の仕組みを利用します。

リソース分離

こちらに関しては下記記事が非常にまとまっているのでオススメです。

qiita.com

実際に Kubernetesクラスター) を運用していく上でトラブルを起こさないためにもセキュリティについては事前設計し考慮する必要がありそうです。

可観測性

そもそも、「可観測性」の定義とはなにかというところから。NTTソフトウェアイノベーションセンタの夏目様が Kubecon + CloudNativeCon Europe 2019 に参加された際の記事に非常によくまとまっています。

可観測性(Observability)動向 - nttlabs - Medium

メトリック・ログ・トレースの3本を主体として「可観測性」が成り立ちます。個人利用もしているツールなのですがはてなさんが開発されている「mackerel」はサービス監視(外形監視)可能なツールとして紹介されています。

mackerel.io

Azure 上でも「Azure Monitor」のようなメトリックとアラートのバックエンドサービス、更には可視化手段を提供してくれるサービスがあります。

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コンテナー用 Azure Monitor の概要 | Microsoft Docs

リソース分離と同様ですが「絶対に必要」というわけではない(いや、必要か。笑)もののなかったことで後で痛い目を見ることがないようにしたいものです。

おまけ(1)

結果、今まで Kubernetes の記事として10近く上げてきたのですが結局、Kubernetes は使うべきなの使わないべきなの?という話題がついて回ると思います。これに関してマイクロソフトの寺田様がまとめてくださっている記事があるのでリンクを貼ります。

yoshio3.com

これに関連して Kubernetes のハンズオンイベントをときどき見かける(2days?)のですがどこかで参加したいなぁ・・・・。

おまけ(2)

プラスでハンズオンでも何度も実行している「kubectl」の手引きリンクを掲載致します。

Overview of kubectl - Kubernetes

おまけ(3)

こんなところをキャッチアップしていかないといけないところなのですが、Kubernetes に関わる記事として「Open Application Model」と「Dapr」があります。今月中旬頃に発表された記事ですが、今後のクラウド開発者の潮流がこの2サービスでどう変わっていくのかが楽しみなところです。自分自身も追随できるように日々是精進ですね!

japan.zdnet.com

おそらく、11/4~11/8にオーランドで開催される Microsoft Ignite でなにかしらの続報があるかも!?

追記(Appendix)

2019/11/04

Twitter でフォローしている方から Microsoft Learn に k8s のモジュールがあると聞き、早速やってみました。が、実は既にやっていました。復習の意味も兼ねてですが、短いモジュールながらも良くまとまっています。

Azure Kubernetes Service の概要 - Learn | Microsoft Docs

Microsoft Azure を学ぶ上で役に立ちそうなリンク集

From Microsoft より

Microsoft Azure

azure.microsoft.com

言わずと知れた Microsoft Azure の公式ページです。まずはココから。

Azureの最新情報をキャッチ

Azure の更新情報 | Microsoft Azure

日々更新される Azure の情報をキャッチする際に便利です。特に終了系の記事に関しては要チェックです。(終了系は寂しいですが。。)

分からないときはここを参照

Microsoft Azure のドキュメント | Microsoft Docs

Docs サイトです。最近は本当にドキュメントが充実しており助かります。各機能の簡易的なチュートリアルも掲載されていたりします。

Azureのサブスクリプション(課金)を気にせず気軽に学びたいなら

Microsoft Learn | Microsoft Docs

当ブログでも何度か取り上げている Microsoft Learn です。レベル上げの要素があり、RPG感覚で楽しめるので一度で二度おいしい感じです。最近はもくもく会も各地に少しずつ広がっています。

設計図を作成する際のアイコン集

Download Microsoft Azure Cloud and AI Symbol / Icon Set - SVG from Official Microsoft Download Center

リンク先のzipファイルをダウンロードし解凍すると利用用途によって分かれたフォルダ群が表示されます。かなり豊富です。

セミナー系

Webinar で学ぶ

azure.microsoft.com

JAZUG (Japan Azure User Group)

jazug.connpass.com

今年で丸9年を迎えた老舗?Azure コミュニティ。基本は月1でイベントが開催されており、東京地区はイベント開催から僅かな時間で登録が埋まってしまう程の超人気。

mslearn.connpass.com

前述の Microsoft Learn のもくもく会に関するコミュニティです。一緒にもくもくするなら同志の方と進めるのが楽しいですよね!

おまけでTwitterアカウントも

Daiyu Hatakeyama (@dahatake) | Twitter

マイクロソフトの畠山様です。AI(Data Scientist) をメインとし、ソフトウェアのアーキテクチャ関連の Tweet もお届けくださってます。

Toru Makabe (@tmak_tw) | Twitter

マイクロソフトの真壁様です。インフラからアプリまで何でもござれの凄いお方です。海外の Tweet も含め Azure の最新情報を展開してくださるので勉強になります。

Shinya Yamaguchi (@izuru_yamarara) | Twitter

マイクロソフトの山口様です。Azure Active Directory 関連の Tweet (Qiita記事)がメインです。また、エンジニアの成長に関する Tweet もつぶやいてくださってます。

 

他、下記のリンクより Microsoft MVP (Azure) 受賞者一覧のページに飛べるので Twitter のリンクがある方はフォローしてみてはいかがでしょうか?(2019/10/30 42人)

mvp.microsoft.com

 

他、何かあればまた追記していきます!

Kubernetes(AKS)をやさしく学ぶ旅 その10

更にディープな Kubernetes を学ぶ旅へ

その9 まではハンズオンを交えつつ記事にしていきましたが、以降はドキュメントサイトを参考にしつつアーキテクチャを学んでいく記事にします。幸いなことに昔に比べるとマイクロソフトのドキュメントは充実の一途を辿っており、基本はドキュメント先を見るだけでも十分学べると思います。笑

押さえた方がよい(と思う)アーキテクチャに関して

Reconciliation Loops

読了した本の共著の方でもあるマイクロソフトの真壁様の登壇資料(超良資料です!)でこのキーワードのことを詳しく解説されています。全画面で閲覧することをオススメします。

www.slideshare.net

ネットワーク

docs.microsoft.com

読了した本で参考例として記載されていたのは kubenet と Azure SDN の話がメインでしたが、リンク先には CNI(Container Network Interface) のことも詳しく記載されています。大事なポイントとしては Kubernetes では Node 間だけでなく Pod 間の通信も視野に入れたネットワーク設計が必要になります。

可用性

「可用性」はこの業界にいるとよく聞くキーワードですが「システムが継続して稼働できる能力のこと」を指します。以前の記事にも記載している通りで Pod のレプリカ数を2以上に定義すれば複数の Node に Pod を分散できます。また Pod が動作している Node が NG になった際の挙動に関してもハンズオンしてみました。

www.btsn.xyz

視点を変えて、Kubernetes 本体(の可用性)を考えてみます。Kubernetes のコントロールを司るコンポーネント群は主に Master サーバー上に配置されます。(例:API Server / etcd / Controller Manager / Scheduler 等)

特に etcd はクリティカルな要素であり、それを冗長化するために Master サーバーを冗長化することが重要です。

ただし、注意点として前述の例で挙げた前2つは冗長化した環境においてアクティブ/アクティブですが後2つはアクティブ/スタンバイとなります。

後ろ2つは API Server 経由でウォッチされており、状態維持に努めるため、他とのオブジェクト操作に競合を起こさないようにアクティブ/スタンバイとしております。

Master と同様、Node の可用性も同じ構成のサーバーを増やすスケールアウトがベースのアプローチなようです。他は分散数等を考慮したりします。

拡張性

Kubernetes のアドオンとして開発されている Cluster Autoscaler が Node の水平自動スケール機能を担います。機能として「Pod に割り当て可能な空きリソースがどの Node を見てもない場合に、Node を追加する。」・「Node 追加後にクラスターのリソース利用率が下がったら Node を減らす。」を持っております。判断基準は「Pending の Pod」があるかです。詳しくは下記をご覧下さい。

docs.microsoft.com

柔軟な拡張性を活かすことで突発的なアクセス増に対応することが可能(ただし、スケールアウトには仮想マシン作成と Kubernetes のセットアップが必要なため、予めアクセス増が分かっている場合は自動ではなく手動で増やした方がよい。)になります。また、その7 で挙げた Pod の水平自動スケールである Horizontal Pod Scaler も自動スケールの重要なキーワードです。リンクは当記事中部にも掲載しておりますが下記に再掲します。記事の下部です。

www.btsn.xyz

なお、Node の水平自動スケールと Pod の水平自動スケールは共存可能です。

 

今回はここで終了です。